fun15計画 - あっと驚く初飛行!    

    びっくり初飛行(?)直前の機体です。

    初飛行の時はなぜかお約束の強風です。
    しかし世の中、ほんとうに色々な事が起こるものです・・・・。


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2000年4月8日撮影

 さて初飛行。ところが地上ではかなりの強風。さすがに飛行場にも誰もいません。
今日の助手に付き合ってもらったクラブ員のラッセルコールさんと二人だけの貸しきり状態です。

 まずは上空はどのくらいの風かと試しに90クラスを上げてみました。上空もかなり風が巻いています。小型機の初飛行には良いコンデションではありません。しばらく様子を見たのですが、風は良くなりません。しょうがないので緻密な調整はできないにしても、一応ふわふわと軽く飛ぶことだけを確かめてみることにしました。

 ということで、とりあえずなんとか離陸。
風にあおられながらも、なんとか場周を飛行して無事(?)着陸できたのですが・・。

使用前(離陸直前) 使用後(着陸直後)

 と、まあ、上の写真のようなわけです。

 事故は上空を何周か飛んでなんとなくトリムもあって来た時でした。
強風で風下へはすいすい流れて行きます。旋回で機首が風上に向く直前にエンジンのパワーを入れます。結構ふかさなければ、風に押されてバックしてしまいそうな感じです。
 その旋回で機首が風上に向きかけた瞬間、おかしな振動を機体から感じました。しかもほとんど同時にエンジンのパワーも入っていた頃です。風下側に結構遠い位置でしたが、すぐに これはフラッターかも知れない と感じました。

 とっさにエレベーターから手を離してエンジンのパワーを抜いた瞬間・・
「さら〜さら〜さら〜」 と、機体から白いモノが空高く舞い上がりましたぁ。

やっぱり フラッターだぁ と思いましたが、尾翼が空高く舞い上がってしまっては普通手も足もでません。
 場所はたぶん河と土手の境付近の上空。人が居るところではありませんが、「あそこに落ちたんじゃぁ、回収するのが大変だなぁ」などど思いながらも、とりあえず 悪あがき してみます。

 とっさにアクロ用の最大舵角のフライトモードへ切り替え。エンジン・パワーを入れます。機体は遠くですが丁度ナイフエッジ状態。ラダーを入れると ふわぁ と浮いてきます。

「んー!、コントロールできるぞぉ!」

 機体は綺麗なナイフエッジホバリング。
ラダーはもちろん、エレベーターもしっかりと効いています。

「んー!、いったいどこが壊れたんだぁ!」

 視野には機体の遥か上空にひらひらと昇ってゆく尾翼の一部が見えています。 しかし、コントロールは完璧です。
 とりあえずホバリング上昇できる事はわかったので、もう少しパワーを入れて滑走路までもってくる事にしました。

 少し近づいて来たところで、機体を水平にできるかどうかチャレンジしてみました。エルロンを入れるというよりは、風で振られるエルロンの押さえを緩めて水平にしようとしたら、なんと コロッ と機体がローリングに振られます。 右ナイフエッジから左ナイフエッジになりましたが、またそこで綺麗に安定しています。

 ナイフエッジでは完全にコントロールできているようなのですが、これでは着陸に困ります。このまま滑走路までもってこれても、ナイフエッジホバリングでハンドキャッチできるような風ではありません。

 そうこうしているうちに、滑走路へ50m程度まで機体が近づいて来ました。機体がよく見えます。はじめて事態をはっきりと認識しました。やはりフラッターで尾翼がもぎ取られていましたが、運よくホーンのない方の片側の水平尾翼だけがちぎれたようです。

 水平にしようとしても、左右のナイフエッジ状態で安定してしまうのは、水平付近でのエレベータの使い方に問題があったからのようです。

 ここまでわかればこっちのモノです(笑)。

水平付近でエレベータを使うときは、ローリングを押さえるエルロンを予め宛てておきます。思った通り、今度は左右に振られながらも、なんとか水平に近い角度で飛んでいます。

 これでやっと 強制ココ・ダンス から脱出できましたぁ(爆笑)。 機体は滑走路の端でみごとにホバリングしています。
そのまま、まるで何事もなかったかのように綺麗な着陸です。タキシングで足元までご帰艦です。

 私にとってはかなり感動的な着陸だったのですが、助手のクラブ員はビデオを用意してまさにファインダーを覗きはじめていた時だったということで、尾翼が飛んだ事には気づかなかったとの事です。

どうやら、初飛行でアクロをはじめる私の病気 だと思われていたようです・・。

 ち、ちょっと違うんですけどぉ・・(爆笑)。

 しかし、改めて着陸後の機体を見ると、よくこんな状態でコントロールが効いたものですね。
後でよくよく考えてみたのですが、これはやはり軽量のアクロ機ならではの特性ではないでしょうか。 つまり、失速していようがなんだろうが、舵さえ動けば確実に機体の動きに作用するという事です。
 たとえ尾翼が半分なくても・・、です。

 それと、ホバリング系に強いアクロ機の底力も見た思いがします。
垂直(トルクロールの姿勢)だろうが、水平だろうが(強風だったから)、ナイフエッジだろうが、ホバリング性能のすぐれている機体は、舵さえ動けばなんとか浮きます。
 これも低翼面荷重、低側面荷重のなせるワザだと思います。

 とはいえ、もちろん反省点もしっかりとあります。 フラッター の恐怖です。

フラッターとは今まで、随分長い事戦ってきましたが、今回の様に特別に軽い場合は、根拠はないですが、共振の周波数がもっと別のところにあるかとタカをくくっていたところがありました。
 今日の飛行でも、多分フラッターが発生するまでのスピードは機体としては出ていないはずです。しかし、強風が加わると大気スピードは想像以上に上がるようです。たとえば瞬間風速10m/secにしても時速では36km程度です。 しかしもともと低速設計の小型機の場合には、この速度は相対的にかなり大きなものです。 強風時には、設計上の巡航スピードの1.5倍や2倍の大気速度に簡単に達してしまいます。このあたりはあまく見てはいけないですよね。

 動翼の面積が大きいアクロ機では、フラッター自体はそんなにめずらしい現象ではないかも知れませんが、それにより尾翼が破壊されてしまうのは問題です。
 ここのバルサは3m×5mで、強度と重さを慎重に選択したつもりのメディアムバルサ(比重0.15程度)でした。結果的に選んだバルサ材の材質に問題があったという事になります。 角材を同じサイズとするならば、もう少し比重の重いハードバルサのほうが良いようです。

 材質以外では、やはり水平尾翼(スタビライザー)部と動翼のバランスと固定方法です。今となっては、振動の根本原因がどちらの翼から出たものかはわかりませんが、張線が必要な状態だったという事も想像できます。

 飛行前の感触では、かなり乱暴なパニック以外は、なんとか強度的に耐えられるかと思っていただけに、今日の尾翼飛散は密かにちょっとショックでした。

今日の教訓

  • フラッターを甘く見ない。軽量だろうか小型だろうが起こるときは起こる。
  • 強風時の風速を加えた大気速度を甘く見てはいけない。
  • 選択したバルサの比重は最適か?
  • ほんとうにその形でも張線は不要か?
  • アクロ機は過激なパニックにも耐えられるように作るべし。
 ということで、これから新しく尾翼を作ります。
とはいえ、いたずらに重たい材料を選んでも根本的な解決にはならないので、カーボンなどバルサ以外の素材との併用で、重量を変えずに強度だけを高める方法を模索してみます。

 軽量アクロ機の性能のすばらしさと、機体作りの難しさを同時に実感できた一日でしたぁ・・・・。


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